葬送儀礼マナー検定では、マナーは地域の慣習、宗教・宗旨・宗派、関係性等によって異なるという考え方でお伝えしていますので、「〇〇しなければいけない」という項目は少なく、「そのような考え方もある」「~することもある」等のニュアンスで解説していることが多いのですが、
家族葬の参列者は、香典辞退の連絡がなくても、香典を渡さないのがマナー
→家族葬だからといって、香典辞退というわけでもないですし、香典を受け取っていけたにわけでもありません。
(通常の)通夜の場合は受付などがないのが一般的ですので、香典は祭壇に表書きが自分側を正面にして供えます。
→通夜の場合も通常は受付を設けます。ちなみに「香典は祭壇に表書きが自分側を正面にして供えます。」は合っていますが、祭壇側に向ける方が良いという人もいます。
ですからなぜこちらに向けるのが、また逆の考え方もあるということ、それぞれの説明がほしいところです。
こちらに向ける理由は
- お香典は家族に向けて準備するものなので
- 故人にお供えしたものであっても最終的には家族がおさがりをいただくため
- 故人のご縁、仏様の慈悲によって家族がいただいたものであるため
等の意味があります。
キリスト教では昇天記念日が…
→「昇天」はイエス・キリストに対してのみ使用するワードです。一般の場合は「召天」を使います。
カトリックの場合、不祝儀袋の表書きは「御ミサ料」とします。
→「ミサ」はカトリックで行う聖餐の儀式のことをいいます。
カトリックの表書きに、このように「御ミサ料」と書く情報もありますが、ミサは本来無報酬であるため料金という表現は不適当であるうえ、ミサに対する御礼は、遺族が司祭に渡すものですので、遺族に渡す金封の表書きとしてはふさわしくありません。
司祭に渡す場合は「ミサ御礼」でも可。
まとめ
葬送儀礼マナー検定では、喪服のマナー、香典のマナーなど、基本的なことが学習できるようにテキストをつくっていますが、必ずしもそれがすべてというわけではなく、例えば喪服のマナーひとつとってもドレスコードを必ず厳守しなければいけないとは書いていません。
ですから、葬儀マナーに対する考え方は一律ではなく、ネット上に氾濫している葬儀マナーの解釈に多少違いがあっても、細かく指摘する必要はないと思っています。
しかし、明らかに間違っている部分については、これ以上の拡散を防止する意味でも、今後も見つけたら少しずつお伝えしたほうが良いのでは、と思っています。
気になる情報があれば、ぜひお寄せください。