団塊の世代のみなさんが高齢化しています。
葬儀業界や金融業界、健康に関する業界など、今やあらゆる業界がこの巨大なシニア市場にフォーカスしています。

団塊の世代とは?

団塊の世代とは、第二次世界対戦後間もなくに生まれた人たち(1947~1949年生まれ)のことで、2025年にはこの世代の人すべてが後期高齢者、つまり75歳以上になります。

日本の人口分布図において、ひと際大きな存在感を示すだけでなく、日本に多大な影響を与え続けている世代が団塊の世代。
ちなみに名づけ親は、堺屋太一さんで、団塊の世代を題材にした小説があります。

団塊世代、戦後に大きな影響

団塊世代
団塊の世代が生まれたことにより、戦後に大きな市場ができました。
やがてこの市場は経済成長に弾みをつけることになります。
全国の学校は溢れんばかりの生徒数で膨れ上がり、学校を卒業すると「金の卵」として地方から都会に移動して高度経済成長の礎となりました。
大学では多様性を認めて、学生運動を引き起こしました。
学生運動だけでなく、様々な文化やファッションを生み出しました。

「戦争を知らない子供たち」というフォークソングも団塊の世代の文化を表現していますね。
学生運動が終わると会社に入り、高度経済成長を強烈にけん引しました。

池田政権時には「所得倍増論」が持ち上がり、経済が急成長していきました。
社宅や郊外の公団に住み、モーレツに働きながら、3Cという「カー」「クーラー」「カラーテレビ」を次々と消費していきました。

「新幹線開通」「首都高開通」「東京オリンピック」「大阪万博」といったエポックメイキングなことを次々と実現し、「もはや戦後ではない」というフレーズが示すように、日本の一時代を作ったのはまさしく団塊の世代のみなさんでした。

高度経済成長期には「オイルショック」や「公害問題」「交通戦争」などの社会問題も多々ありましたが、その莫大な消費力で経済成長を強烈に下支えしました。

「バブル期」には働き盛りの年代に差し掛かり、「24時間戦いますか」なんていうフレーズも話題になりました。株やゴルフ会員権、土地、不動産の価値が上がり続け、転売して巨額のリターンが手に入った夢のような数年間を謳歌した団塊の世代の方も多いのではないでしょうか。

シニアの終活に注目するのは葬儀業界だけではない

そして高齢者となった今では、アンチエイジングに代表される、元気な高齢者のサポート商品市場が活況です。
野村総合研究所の推計によると、2030年には個人金融資産のうち最大46%が75歳以上の保有となる見込みだとか。
さまざまな業界が資産をめぐって投資や消費に注力するのも当然の流れです。

昨今、ほぼ毎週どこかの週刊誌で「終活」関連記事の特集が組まれています。
週刊誌の売り上げを支えている団塊の世代に響く内容が「終活」なのでしょう。
保有する資産の使い道が終活特集の中で企画されることが多いのも興味深いところです。

70歳前後の団塊の世代が今何に興味があり、どんな投資・消費行動をするのか?
そして、どうやってそれを誘導していくのか?
ひと世代前なら、常識的で慣行に従う傾向が高いのに対して団塊の世代は
決して常識にとらわれないマインドを持っている人も多いでしょう。
一方で、貯蓄をすることに満足し、資産の使い方がわからない高齢者がいるという話も聞きます。

まとめ

葬儀業界は、年間死亡者数は増加によって市場は安定していると思われがちですが、実際は葬儀の簡素化が加速し、業界としては決して楽観視できない状況が続いています。
すでに仏壇業界は斜陽の一途をたどっていますし、お墓は墓石を使わない樹木葬や納骨堂などに人気が集まっています。
高度成長期以降、葬儀業界もバブルの波に便乗し、高額な祭壇や不要なパフォーマンスを仕掛けてきたために、その反動が今「葬儀不要論」として表出しつつあります。
競って大型化していく祭壇を横目に、葬儀の意味・価値が伝わりにくくなったのが団塊の世代以降なのかもしれません。

超高齢社会の中で、異業種から終活・エンディング産業への視線が熱いのは周知の事実。
「人」が核であること、そして本質を理解する、そこに未来へつながる答えがあるのではないでしょうか。