コロナ禍・非常事態宣言下のでの2021年節分は?
今年の節分は124年ぶり、2月2日!
「節分」とは、各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬、それぞれの前日のことを指しますが、現代では立春の前日に一般的な節分行事が行わています。
4つの節分の中でも特に立春が重視されているのは、1年のはじまりであり、また春の訪れを待ち望んでいた人々の希望や期待が込められていたからかもしれません。
節分の日は暦によって変わりますので、毎年固定ではなく、立春の日がいつになるのかによって決まりまります。
節分が2月2日となるのは、1897年以来、124年ぶりのレア現象。しかし今年からしばらくは4年ごとに2月2日になるそうです。
節分の豆は「炒り豆」でなくてはならない?!
私が子供のころは、節分は大きなイベントでした。
幼稚園や小学校では盛大に豆まきイベントが行われ、校長先生やPTAの役員の人が鬼役をして、かなり楽しんだ記憶があります。
自宅でも「鬼は外、福は内」と大声で豆まきして年齢の数の豆を食べたものでした。
わが家の場合、当時はクリスマスよりしっかりとした家庭行事でしたが、実は私はこの炒り豆が少し苦手。子供心に「大人はかなりの豆を食べるから大変だな」「あまり美味しくないな」などと思っていたものです。
節分に豆まきをする理由は、魔物を滅するという「魔滅(まめ)」からきている説があります。また、昔京都の鞍馬に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたという逸話もあります。
豆まきに使う豆は炒り豆でなくてはならないようです。「炒る」は「炒る」にも通じ、火で大豆を炒ることで、鬼を封じ込める意味があるとか。生の豆だと、拾い忘れた豆から芽が出てきてしまうことが良くないという説もあります。
地域や家庭に伝わる豆まきの作法
「豆まきの作法」と調べると、ネットではいろいろ出てきますが、基本的にはそれぞれの地域や家庭に伝わるやり方で良いと思います。
一部をご紹介をします。
- 炒り豆はあらかじめ神棚などにお供えしておく
- できる限り鬼が来るであろう夜が望ましい
- 家の奥のほうの窓やドアを開けて「鬼は外」の掛け声と共に豆をまく
- 「鬼は外」が終わったらすぐに窓やドアを閉めて奥のほうから「福は内」の掛け声で豆をまく
- 年齢の数だけ豆を食べる(年齢+1の場合もある)
※ただし、3歳ごろまでは乾いた豆は窒息などのリスクがあり危険です。
2021年の恵方は?恵方巻を食べる方角・方位
近年では恵方巻を食べることが節分の文化として定着してきました。私が子供のころは、節分の際に恵方巻を食べる習慣はなかったように思います。しかしコンビニやスーパー、デパートでも大々的に販促活動を展開するようになり、今や節分といえば全国的に太巻きを食べる日になっているのではないでしょうか。
恵方巻きを食べるようになったのは諸説あり、また後付けと思われる説もあって定かではありません。
大正から昭和にかけて、大阪で商売繁盛と節分をお祝いするために主に商人の人々が食べていたようですが、それもあくまでごく一部の人の間で行われていたものだとか。
当時は「太巻き寿司」や「丸かぶり寿司」と呼ばれることが多かったようで、「七福」にかけて「7つの具」を入れて食べていたようでした。
広まったのは1980年代にコンビニが販売を開始してから。
節分に食べる太巻き寿司として「恵方巻き」の名前で販売を開始したことがきっかけとなり、全国的な広がりとなりました。
この時流に乗り、スーパーやデパートでの販売も開始されました。
食べるときは、恵方を向いて一本をそのまま一気に食べるとされていますが、カットしてはダメというわけではありません。
さらに途中で話をしたら運気が逃げてしまうので、
コロナの今年の節分は?
今年はどの寺院や神社も三密回避のため、初詣をお正月ウイークだけでなく、年末から節分の時期まで分散しての参拝を呼びかけていたり、手水のお清めを廃止したりするなどの対策を講じています。
お正月の後に来る一大行事の「節分」も縮小や分散を余儀なくされていて、御朱印の授与も直接渡しでなく、郵送などの工夫が求められているところです。
コロナ禍において、みなさんのお気持ちに如何に対応していけるか、というところにフォーカスしていることと思います。
私としては、今年はステイホームの状況を受け入れて、自宅で昔ながらの本格的な豆まき(本鬼のコスプレで)を実践してみるのも面白いかなと思っています。
そしてコロナ退散の願いを込めて一心不乱に恵方巻きを食べたいと思います。
皆様もそれぞれ可能な範囲で、節分行事を行ってみてはいかがでしょうか。(岩田)
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